敏腕社長に拾われました。

いまどきの若い子は、まったく……。

なんてことを考えてしまう私は、彼女の言った通りのおばさんなんだろうか。

いやいや、まだ二十五歳だよ? お肌だってツヤツヤだし、お尻だってプリンプリン……。

と手をお尻に掛けて、ハッと我に返る。

誰と争ってるのよ、バカバカしい。

ひとりため息をついていると、秘書らしき男性を話していた虎之助が私の肩に手を乗せた。

「ちょっと聞いてくれ。こちら早瀬智乃さん。ここで働いてもらうことになると思うから、みんなよろしくね」

なんの前触れもなく紹介されて、緊張感マックス。それでも何とか呼吸を整えると、慌てて頭を下げた。

「早瀬智乃です。秘書の経験はありませんが、頑張りますのでよろしくお願いいたします」

これで第一関門は突破?かな。

なんて思っていたんだけど。

さっき私の歳を聞いた女の子の「はいはーい、質問。早瀬さんと社長は、どんな関係なんですか~」の言葉に、虎之助が「知りたい? でも、ヒ・ミ・ツ」なんて答えるから、部屋中の空気が変わってしまった。



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