3つの視線、1つの物語

それから1週間後…
本当に来た…


メルンのボディーガード


「初めまして。隣国エトア国から来ました。ノアです。よろしくお願いします」


ノアと名乗った男
年齢はメルンと同じ17歳
黒髪の優しそうな男だった


「………っ」


でも、やっぱりメルンには怖いみたいで…
今にも泣き出しそうだし、部屋の隅に避難して男を睨んでいる


「えーっと…姫様?」

「っーーー?!」


ノアが一歩動くとメルンの体がビクッと跳ねる
その反応にノアも困っている様子


「わかりました。姫様が良いと言うまで、俺はここをピクリとも動きません。ですから…少しお話をしませんか?」


そう言うノアの眼差しは、今までの男達とは違う目をしていた

この男…ノアは、ちゃんとメルンを見ている気がする





< 12 / 324 >

この作品をシェア

pagetop