3つの視線、1つの物語
それから1週間後…
本当に来た…
メルンのボディーガード
「初めまして。隣国エトア国から来ました。ノアです。よろしくお願いします」
ノアと名乗った男
年齢はメルンと同じ17歳
黒髪の優しそうな男だった
「………っ」
でも、やっぱりメルンには怖いみたいで…
今にも泣き出しそうだし、部屋の隅に避難して男を睨んでいる
「えーっと…姫様?」
「っーーー?!」
ノアが一歩動くとメルンの体がビクッと跳ねる
その反応にノアも困っている様子
「わかりました。姫様が良いと言うまで、俺はここをピクリとも動きません。ですから…少しお話をしませんか?」
そう言うノアの眼差しは、今までの男達とは違う目をしていた
この男…ノアは、ちゃんとメルンを見ている気がする