3つの視線、1つの物語
「あの、姫様」
「今度は…何?」
「もう俺…限界です」
「?!」
急に男の雰囲気が変わる
その感じにメルンも気付いたように体を強張らせた
私もいつでも飛びかかれる体勢をとる
メルンに触れようとするなら容赦しない
「レディナに触っていいですか?」
ん?
「…ぇ?」
「俺、実は凄く猫好きなんです!ここに入った時から、そこの白いモフモフが気になって気になって…モフりたいんですが…」
白いモフモフ
私のことですよね?
「別に…私はいいけど…レディナが嫌がるかも」
メルンが戸惑いながら言う
…うん、私はメルン以外に触られるの好きじゃない
メルンの気を引くために私を撫でる人が多数だから…皆、撫で方が荒い
だから、撫でられるのあまり好きじゃない