3つの視線、1つの物語

「こんな所に居たんですか?」


涙のダムが決壊しかけた時に聞こえた声
その声に驚いて涙が引っ込んだ

だって、この声って…


「遅ぇーよ馬鹿。じゃ、僕は行くからね」


エトワール王子が去る
すると、そこに居たのは…


「ノ…ノア…?」

「はい、姫様」


本当に…ノアが居た


「ど…して?」


なんでノアが居るの?
どーやって入ったの?


「エトワール王子と知り合いでして」


王子と知り合いなの?
ってゆうか、そんな裏技を使ってまで会場入って大丈夫なの?


「な、なんで…」


なんで、
そんな裏技使ってまで来てくてたの?


「姫様が泣いてるんでは無いかと思いまして」


ノアの回答に、トクンっと胸が鳴る

ノアは…本当に私を見てくれている
そう思い知る度に悔やむ

なんでノアは王子じゃないの…?


< 146 / 324 >

この作品をシェア

pagetop