3つの視線、1つの物語
「こんな所に居たんですか?」
涙のダムが決壊しかけた時に聞こえた声
その声に驚いて涙が引っ込んだ
だって、この声って…
「遅ぇーよ馬鹿。じゃ、僕は行くからね」
エトワール王子が去る
すると、そこに居たのは…
「ノ…ノア…?」
「はい、姫様」
本当に…ノアが居た
「ど…して?」
なんでノアが居るの?
どーやって入ったの?
「エトワール王子と知り合いでして」
王子と知り合いなの?
ってゆうか、そんな裏技を使ってまで会場入って大丈夫なの?
「な、なんで…」
なんで、
そんな裏技使ってまで来てくてたの?
「姫様が泣いてるんでは無いかと思いまして」
ノアの回答に、トクンっと胸が鳴る
ノアは…本当に私を見てくれている
そう思い知る度に悔やむ
なんでノアは王子じゃないの…?