3つの視線、1つの物語

色々起こって固まる私に、ノアが手を差し出してきた


「一曲…お願いできますか?」


ちゃんと正装してるノア
その姿はまるで王子様

その差し出された手に、自分の手を重ねる…


「はい、喜んで」


笑顔で答える
ノアとだったら踊れる

胸をドキドキさせながら、ノアに導かれダンスの輪に入っていく


「ちゃんと覚えてますか?」


笑いながらノアが聞いてきた

ダンスステップのこと?
もちろん、覚えてる

でも…


「間違えたら、ノアがフォローしてくれるでしょ?」

「えぇ、もちろんです」


その答えに、嬉しくなり笑みがこぼれる

ノアだから安心して踊れる
安心して体を委ねることが出来る

そして、ゆっくりダンスのステップを踏み始めた





< 147 / 324 >

この作品をシェア

pagetop