3つの視線、1つの物語
ノアのお陰で楽しい舞踏会を満喫できた
舞踏会がお開きになり、そのままノアと一緒に部屋まで帰った
「では、姫様。お休みなさいませ」
「うん、ノアありがとう」
私を無事に部屋まで届けると、ノアが一礼する
そして、扉を閉める仕草をして…動きを止めた
「あぁ、そうだ!言い忘れてました」
「ん?」
思い出したように言うノア
一体何を言い忘れてたの?
明日の予定とか?
なんて思ってた私にノアは言った
「今日の姫様のドレス良くお似合いです。とても可愛らしいです」
「ぇ…」
そんなこと言われるなんて思って無かった私は、一瞬で顔に熱が集まる
そんな私の様子に、ノアは小さく笑って"お休みなさい"っと言って去っていった
「あ、あんなの…ズルイよぉ…」
ノアが出て行った瞬間、力が抜けて扉の前でへたり込んだ