3つの視線、1つの物語

ノアのお陰で楽しい舞踏会を満喫できた

舞踏会がお開きになり、そのままノアと一緒に部屋まで帰った


「では、姫様。お休みなさいませ」

「うん、ノアありがとう」


私を無事に部屋まで届けると、ノアが一礼する
そして、扉を閉める仕草をして…動きを止めた


「あぁ、そうだ!言い忘れてました」

「ん?」


思い出したように言うノア
一体何を言い忘れてたの?
明日の予定とか?

なんて思ってた私にノアは言った


「今日の姫様のドレス良くお似合いです。とても可愛らしいです」

「ぇ…」


そんなこと言われるなんて思って無かった私は、一瞬で顔に熱が集まる

そんな私の様子に、ノアは小さく笑って"お休みなさい"っと言って去っていった


「あ、あんなの…ズルイよぉ…」


ノアが出て行った瞬間、力が抜けて扉の前でへたり込んだ



< 148 / 324 >

この作品をシェア

pagetop