3つの視線、1つの物語
ノアに連れられてきた食堂
席に着くのを確認すると、ノアは食堂から出て行った
ノアは別の部屋で使用人達と一緒に食事をする
だから、ここの食堂には私とお父様とレディナ…そして給仕のメイドさんだけだ
「そうだ、メルン!コレを見てごらん」
食事をしていると、お父様が興奮気味で何かを取り出した
何やら厚い紙束
「コレは…?」
「昨日、舞踏会に参加された方々からの…求婚の手紙だ。どーだ?ノアくんのお陰で少しは男にも慣れたんじゃないか?」
求婚の手紙…
そっか…私、結婚しなきゃいけないのか
…ノアじゃない誰かと…
「お前もいい年頃になってきた…考えてみたらどうだ?」
「………はい」
一応、返事はしたけど…
考えたくないな…