3つの視線、1つの物語
「あの…姫様はどのようなご病気で?」
これは重要な確認事項だ
「男性恐怖症」
え?
「父親である私以外の男性に拒否反応を示すんだ。それをノアールくんに治して貰いたい」
男性恐怖症の姫様に…男の俺が付いていいのか?
「娘に男は怖くないと教えて欲しい」
「でも…男性恐怖症の姫様に男の俺が近づいたら逆効果では?」
そう疑問を口にすると、国王陛下はとんでもない事を言った
「娘に恋をさせるのが一番だと思わんか?」
…え?
「男性への恐怖は、男性に恋をすれば無くなると思うんだ」
いや…
男性への恐怖が無くなって、初めて恋が出来るんでは?
順番、逆なのでは?
「だから、ノアールくん!娘に惚れられてくれ!!」
俺の思考が停止した