3つの視線、1つの物語
ノックをした扉の向こうから小さな返事が返ってきた
そして、扉を開けて入室する
そして、目に入る部屋の隅にいるお姫様
その怯える姿は…
まるで猫、野生の猫だ
猫みたいなお姫様に少しドキっとする
可愛いかもしれない
久々に人間の女の子が可愛いと思った
「初めまして。隣国エトア国から来ました。ノアです。よろしくお願いします」
とりあえず、ビクつく姫様に自己紹介してみる
すると…
「………っ」
えっ、うそ…
これだけで泣いちゃう感じ?
「えーっと…姫様?」
困りながら一歩近づいてみる
「っーーー?!」
姫様が声にならない悲鳴をあげてる
あぁ…凄い拒絶反応
うん、ダメだ、下がろう
二歩下がって再び姫様を見る
「わかりました。姫様が良いと言うまで、俺はここをピクリとも動きません。ですから…少しお話をしませんか?」
とりあえず…
会話からしてみよう
会話なら近付かないでも出来るからね