3つの視線、1つの物語

「大丈夫ですよ?そんなに痛く無かったですし」


叩かれたそん時は痛かったけど、今は全然大丈夫

それより俺は、姫様に言いたい事がある


「でも…少しだけ怒りますね?」

「え?」


姫様は気付いて無かったかもしれないけど…
あの時俺はとても怖かった


「なんで木に登ったりなんかしたんですか?危ないでしょう?!」


姫様が木から落ちた瞬間
心臓止まるかと思った

木から落ちて姫様が怪我したらとか
落ちた拍子に頭を打ってしまうとか

もう、本当に心配した
なのに、姫様が木に登った理由が…


「だって…レディナが降りれなく…」


信じられない


「レディナは猫です。降りれます。たとえ、落ちたとしても猫は運動神経抜群です。ちゃんと着地できます」


悪い事をしたらその場で叱る
これ、躾の基本


「うっ…はい…」


姫様がシュンとしながら頷いた
分かってくれればいい

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