3つの視線、1つの物語

俺が戻らないと確認すると、姫様はベットに潜り込んだ

俺はベットサイドに座る

すると、俺の膝の上にレディナが乗ってきた
そして、丸くなり落ち着くレディナ
…モコモコであったかい


「おやすみなさい」


布団から少しだけ顔を出した姫様が言う


「はい、いい夢を」


俺がそう答えると姫様は瞳を閉じた

そして、姫様は緊張の糸が切れたようにすぐに寝てしまった

俺に心を許してくれてるのは嬉しいんだけど…
無防備過ぎでしょ…
寝顔可愛いし…


「まったく…君のご主人様には敵わないよ」


レディナを撫でながら呟く

人間の女の子に興味が無かったのに
結婚するなら本気で猫がいいと思ってたのに


俺は、今…
幸せそうに眠る君に甘い感情を抱いてしまった

気付いてしまった
自覚してしまった

俺は姫様が…
メルンの事が…



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