3つの視線、1つの物語
舞踊会
丸一日、薬を飲んでひたすら寝続けた結果…
「36.3°」
はい、完治
「でも…あまり無理はしないでくださいね?」
ベットから出て着替えようとする俺に、ネージュが声をかけてくる
「うん。看病ありがとうございました。ネージュのお陰です」
「私はメイドとして…ノアール様のお世話係として当然の事をしたまでです。お勤め頑張ってください」
ネージュがお辞儀をして部屋を退出した
すると、それと入れ替わりに国王様が入ってきた
慌ててお辞儀をする
「頭をあげなさい。むしろ、私が下げたいぐらいだ」
「えっ?」
そう言った王様が本当に頭を下げた
俺、びっくり…
「手違いとは言え、あんな地下牢に入れてしまった事を詫びる…申し訳ない」
「いえ…あの…俺こそ、すみませんでした。寝込んでしまって。あの、本当、頭をあげて下さい!」
まさか、王様に頭を下げられるなんて…
うわ、本当…どうしよう