3つの視線、1つの物語
「…ノアは…助けてくれたのに…叩いちゃった」
自室に戻ったメルンが自分の右手を見てシュンとしている…
あの後、姫様の悲鳴にコンフィーヌ含めた使用人がやってきて大変だった
ノアがメルンに襲いかかった疑惑が掛かった
いや、コンフィーヌが掛けた
ここぞとばかりにノアを罵ってた
変態だとか、姫様に近付く害虫だとか、今すぐクビにしろだとか…
そっくりそのままコンフィーヌに言ってやりたい気分だった
まぁ、すぐに王様が来て、メルンに事情を聞いてくれたから大事には至らなかった
「レディナ…。ノア…怒ってるかな?痛い思い…させちゃった」
ノアはたぶん怒ってないと思う
なんとなく、そう思う…