3つの視線、1つの物語

ダンスホールに着く
不機嫌なコンフィーヌ様を差し置いて、姫様のダンスレッスンをするのは俺だ


「では、姫様…よろしくお願いします」

「うん…よろしくお願いします」


姫様の手を引いてホールの真ん中に行く


「えっと…触りますね?」


急に触ると驚いてしまうかもしれないので、声を掛けてから姫様の背に手を回す

俺の手が姫様に触れた瞬間、姫様の体がビクッとした

うん、一旦引こう
そう思って手を離す


「ノア、大丈夫だよ。ちょっとビックリしただけだから」


そう言う姫様の目を見る


「…無理はしないで下さいね?」


とりあえず、怯えてる様子が無いので再び手を添える

あ、触っても大丈夫だ

でも、姫様の様子を確かめながらやろう
怖がらせる事は絶対にしたくない


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