3つの視線、1つの物語
そして…
舞踏会当日
「どうしても…無理なの?」
不安げな姫様が俺を見る
「まぁ…所詮ボディーガードですし」
っと言っておく
入る資格はある
しかし、正装を自国に置いてきた為入れない
今にも泣き出しそうな姫様
すると、扉がノックされコンフィーヌ様が入ってきた
「失礼します、姫様。そろそろ参りましょう」
コンフィーヌ様は国王の側近だから、特例で会場に入れる
だから、コンフィーヌ様が会場まで姫様をエスコートするらしい
しかし、姫様は差し出された手を一瞥して俺に助けを求めてきた
「ノアぁ…」
ごめんなさい、姫様…
「行ってください?きっと王様もお待ちですよ」
「……うん」
しゅんとした姫様は、コンフィーヌ様の後に続いて部屋を出て行った
あー…すごい罪悪感だ…