3つの視線、1つの物語

そして…
舞踏会当日


「どうしても…無理なの?」


不安げな姫様が俺を見る


「まぁ…所詮ボディーガードですし」


っと言っておく

入る資格はある
しかし、正装を自国に置いてきた為入れない

今にも泣き出しそうな姫様
すると、扉がノックされコンフィーヌ様が入ってきた


「失礼します、姫様。そろそろ参りましょう」


コンフィーヌ様は国王の側近だから、特例で会場に入れる

だから、コンフィーヌ様が会場まで姫様をエスコートするらしい

しかし、姫様は差し出された手を一瞥して俺に助けを求めてきた


「ノアぁ…」


ごめんなさい、姫様…


「行ってください?きっと王様もお待ちですよ」

「……うん」


しゅんとした姫様は、コンフィーヌ様の後に続いて部屋を出て行った

あー…すごい罪悪感だ…




< 244 / 324 >

この作品をシェア

pagetop