3つの視線、1つの物語
姫様が出て行き、俺は俺の部屋に戻る
「おせぇーよ」
「…は?」
部屋の扉を開けてビックリ
そこには仁王立ちしたエトが居た
「エト、久しぶり元気だった?ローリエとは上手くいった?」
「うん。ローリエと二人っきりを満喫してる!…って、今はそんな事より…はい、コレ」
エトが大きな袋を差し出す
受け取り中を見ると…
「え、コレ…」
「父様が届けろってさ。必要だろうからって」
エトから渡されたのは俺の正装
「ノア。父様から聞いたんだけど…ココのお姫様にノアが惚れたって本当?」
興味津々のエト
否定も肯定もしない俺
しかし、エトは肯定と受け取ったらしい
「へぇー、ノアが惚れた姫様かぁ…美人って噂だし、ちょっと見てこよう!」
「あまり近づくなよ?…泣いちゃうから」
分かったーっと、元気よく返事をしたエトは凄い速さで部屋を出て行った