3つの視線、1つの物語

二つ目の角に、見慣れた金髪王子が立っていた
そして、エトの陰からこれまた見慣れた女の子


「こんな所に居たんですか?」


声を掛けるといち早く反応したエト
振り返ったエトは俺を確認して…


「遅ぇーよ馬鹿。じゃ、僕は行くからね」


軽く暴言を吐かれて、人混みの中に消えていった

エトが居なくなり姫様に向き直る
そこにいる姫様の瞳には崩壊寸前の涙が溜まっていた


「ノ…ノア…?」

「はい、姫様」


目をパチパチして驚いている様子


「ど…して?」


俺が入れないハズの場所にいる
なんて答えよう
とりあえず…


「エトワール王子と知り合いでして」


っと、答える
すると今度は…


「な、なんで…」


なんでココにいるか?
そんなの決まってるでしょ?


「姫様が泣いてるんでは無いかと思いまして」


だから、助けに来たんです

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