3つの視線、1つの物語
姫様を食堂に連れて行き
俺は他の使用人達と別室で朝食を食べている
大きな部屋で、適当な席に座って、雑談しながらの朝食
「ノアさん!姫様から何か聞きました?!」
っと、話し掛けてきたのは1人のメイドさん
ネージュの下で働いている
俺より一つ歳下の女の子
名前は確か…ラル
「何か…とは?」
疑問符を浮かべていると、会話にもう一人加わってきた
「ラル、もっと単刀直入に聞けよ。ノアさん、姫様の婚約者が決まりそうって本当ですか?」
っと聞いてきたのは、騎士見習いのフラム
ラルと同じ歳な上に幼馴染だそうだ
って、紹介してる場合じゃない
え?姫様の婚約者が決まりそう?
え?何それ、俺知らない
「初耳です…」
俺が言うと2人が残念そうにした
「やっぱりガセネタだったのかなー…」
「でも、大量の求婚があったのは本当らしいよ?」
…なるほど
"大量の求婚があった"っという話が、大きくなって使用人達の中で噂になっているらしい