3つの視線、1つの物語
「ノアって…本当に王子なの?」
「は…?」
ノアがポカンと口を開けて驚いている
っと言うか…呆れてる?
「だ、だって…あの…知名度が…」
凄く失礼な事を言ってるのは分かってる
でも、だって…本当に知名度が低いんだもん
エトア国の王子が居るのは知ってた
けど…知ってたのは第一王子の存在
ノアが昨日、正体をバラすまであのコンフィーヌですら思い出せなかった"第ニ王子"の存在
さらに、舞踏会の日…
2人でダンスを踊った後に聞こえてきた他国の姫様達の会話
『あの黒髪の方は誰…?』
『どこの王子…?』
「ノア…王子としての知名度低いよね?」
「まぁ…でしょうね。俺、ほとんど露出してなかったんで」
苦笑いのノア
何か理由があったのかな?