3つの視線、1つの物語
「本当…ココに来て良かった」
「ん。私もノアが来てくれて良かった」
女の子に不信感を抱いていたノア
男の人に恐怖を抱いていた私
すごい巡り会わせだと思う
「……メルン」
「?!!」
不意に呼ばれた
"姫様"じゃなく…名前で
今の一撃で心臓が大変な事になっている
凄い速さで脈を打っている
それなのに、ノアは追い討ちをかけてきた
「好きだよ…メルン」
「っーー!!」
何、この破壊力
笑顔で敬語無しで名前呼び
そんな攻撃に、私が正気を保っていられる訳がなく…
「ぇ…?ちょっ…姫様?!」
オーバーヒートを起こし、ノアの腕の中で意識を手放してしまった
その後、目を覚ましたら
ノアの敬語は元に戻っていた…
end