3つの視線、1つの物語

…え?
嘘、死んじゃった?

そーっと近づいて、前足で突っついてみる
…反応がない

今度はおでこをグリグリ押し当ててみる


「ぅ…」


小さな呻きが聞こえた
まだ生きているらしい
しかし、弱ってる…

どうしよう?!
このままだと本当にこの猫さん死んじゃう!!

黒猫さんの周りをウロウロして、キョロキョロ見回す


「!!」


そして、私の瞳は捉えた救世主の姿を!
私は、ダッシュでその人の所に行く


「ノアっ!助けて!黒猫さんが死んじゃう!!」


偶然通り掛かったノアに助けを求める


「どうしたの?レディナ」

「黒猫さんが死んじゃう!助けて!ノア、助けて!!」


必死に叫ぶが、猫の私の言葉は人間のノアには通じない…


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