3つの視線、1つの物語

ラルが慌てていると扉がノックされた


「失礼します」


扉を開けて入ってきたのはフラムだった
今さっきまで話の中心にいた人だ


「ふ、フ、フラム?!女の子の秘密の花園を覗くなんて最低よ!!」

「はぁ?ラル…何言ってんの?ノックしたし、覗いてねぇーよ。落ち着け、落ち着け。叫ぶな、叫ぶな」


真っ赤になって慌てるラル
そんなラルを見て呆れながら、ラルの頭をポンポン撫でるフラム

第三者…
つまり私から見たらニヤニヤしそうになる構図だ


「姫様。コンフィーヌ様がダンスレッスンを勧めてきたんですけど…」


フラムの言葉に和やかだった私の気持ちが凍る
コンフィーヌとダンスレッスン?
絶対嫌!!


「適当に嘘を吐いて断っておきました。…それでよかったですか?」

「うん、ありがとう…でも、なんて言ったの?」

「怒りませんか…?」

「う、うん…多分」


一体、なんて言ったの?


「姫様は激しい生理痛によってダウンしました…っと、言いました」


あぁ…うん…そっか…
それでコンフィーヌが引くならいいか…
ちょっと恥ずかしいけど…





< 307 / 324 >

この作品をシェア

pagetop