3つの視線、1つの物語

「じゃぁ…ノア」

「なんですか?」


いつの間にか、メルンの震えも止まってる
ノアがこんなに近くにいるのに


「私が落ちた木に実ってた桃…あれが食べたいの。明日、朝、お部屋に持ってきてくれる?」

「あの桃がいいんですか?姫様が言えばもっと立派な桃だって手配してもらえると…」

「あの桃がいいの!」

「…わかりました。持っていきます」


テンポ良く続く会話
ねぇ、メルン気づいてる?

メルンが男の人とそーやって喋るの…恐怖症発症して以来初めてだよ?

ノアのお陰で少しだけ克服できたのかもしれないね?



ノアがメルンの近くに来てくれて良かった
この調子でメルンの男性恐怖症が治るといいな

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