3つの視線、1つの物語
「行方知れず…だそうです」
「っ!!!」
目の前が真っ暗になった
足に力が入らなくなりその場で崩れ落ちた
「姫様っ…」
ラルが私を支えてくれる
体がフルフルと震える
「姫様!大丈夫です!大丈夫ですよ!!」
ラルが震える私を抱きしめた
ぎゅっと力強く抱き締めてくれる
「死んだって言ってる訳じゃないんです!ノアさんは帰ってきます!大丈夫です!!」
「…ん」
そうだよね
ノアは帰ってくるよね
そう自分に言い聞かせる
そして、少しだけ平常心を取り戻した時だった
「コンフィーヌ様っ…ここから先は…」
扉の向こうからライラの声が聞こえた
ライラが必死に侵入を拒んでいるらしい
でも、それも虚しく扉が開いた