3つの視線、1つの物語

噛み切った枝から桃が落ちる
そして、ノアがキャッチ


「はい、どーぞ。姫様」


キャッチしたノアがソレをメルンに渡す


「いい匂い…」


桃に顔を近づけて幸せそうに笑うメルン

そー言えば…メルンが笑うようになったのもノアが居るときだ

今までは警戒心むき出しでそれどころじゃ無かったもんね
ノアが護衛に付いてる時だけは、メルンは安心していられるんだ


「…あの、ノア?」

「何ですか?」


メルンが急に顔色を悪くする
とても、深刻そうな顔をする


「今日…お父様は他国に出張なの」

「えぇ、知ってますよ?」


あぁ、そっか…
いつも王様の出張中って、コンフィーヌによる駄男派遣が行われるんだった…

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