3つの視線、1つの物語
「もう嫌だって言ったのに…怖いから嫌だって…言ったのに」
メルンが私をギュッと抱き締める
メルンが年頃になってきたから、我先にと多数のお見合い話が持ち込まれる
その中から良さそうな殿方を、何故か王様の側近"コンフィーヌ"が選んではメルンに会わせている
コンフィーヌ♂たしか30歳
メルンのお父様の側近
見た目は無駄に若作りをしてるので二十代に見える
でも、三十路。されど、三十路。ここ重要。
この、コンフィーヌ
無駄に仕事が出来る男なんだよね
だから、王様からの信頼もある
でも、だからって…
大切な娘の婿選びをあの男にやらせるなんて…
「また…何かあったら…どうしよう」
娘がこんなに怖がっているのに…
王様は、コンフィーヌの正体に気付いていない