3つの視線、1つの物語
「せめて、俺以外の男に免疫付けないと大変ですよ?」
「…だって…怖いもん」
プイッとそっぽ向くメルン
で、ボソッと呟く
「ノアも…舞踏会出ればいいのよ。そーすれば、ノアと踊るわ」
「いや、無理ですって。王族限定ですし、所詮ボディーガードの俺は会場すら入れません」
メルンの淡い気持ちにノアは気付かない
そんな会話をしていると、部屋の扉がノックされた
「姫様、ダンスの練習をしろと…王からの命令です」
入って来たのはコンフィーヌ
すぐにノアの後ろに隠れるメルン
そして、メルンを隠すノア
更に、戦闘態勢の私
「ノア、今から姫様の練習だ。席を外せ」
「俺が一緒で不便な事でも?」
あのコンフィーヌ夜這い事件以来、ノアはコンフィーヌに対して徹底した警戒態勢を取っている
メルンに危害を加える存在と認識してくれたらしい