3つの視線、1つの物語

ここ、フルクライト国の王女に生まれた私
メルン・フルクライトは限界に達した

もう世の中の男の人が信じられなくなった


「いやぁぁああ!来ないでっ!嫌、嫌、いやーーー!!」


自室に入ってきたお父様の側近コンフィーヌに泣き叫ぶ


「姫様?何をそんなに怯えているのです?」


全身で拒絶してるのに、コンフィーヌは歩みを止めない

ゆっくり近づいてくる

いや、来ないで…
貴方が私をこんなにした張本人のくせに!


「姫様…大丈夫です。私が付いております」


付かなくていい!
これ以上近づかないで!!


「嫌っ!出て行って!来ないで!」


私は手の届く範囲で一番大きいクッションを投げた


「ブッ…」


それが、みごとにコンフィーヌに直撃した
嫌がってるのに近づくのがいけないのよ


< 86 / 324 >

この作品をシェア

pagetop