3つの視線、1つの物語
ノア
そして現れた…
ボディーガード
扉をノックされ
返事をしたら入ってきた男の人
あれ?…男の人ってほどの年齢じゃない
たぶん、私と年齢変わらないぐらいの青年
黒髪で一見優しそうな人だ
「初めまして。隣国エトア国から来ました。ノアです。よろしくお願いします」
なんだろう…
今までの人と質が違う…
でも、男は男
体は素直に反応する
「………っ」
同じ空間に居るだけで震えがくる
そして、恐怖で涙腺も緩む
私はいつも通り部屋の隅で震える
「えーっと…姫様?」
困惑した様子でノアが一歩近づいて来た
体が条件反射で跳ねる
「っーーー?!」
だ、ダメ!
これ以上近づかないで!
私の反応にノアは二歩下がって止まった
「わかりました。姫様が良いと言うまで、俺はここをピクリとも動きません。ですから…少しお話をしませんか?」
…下がってくれた
そのことに驚いて思わず頷いてしまった