贈り物は首輪です
1番絶叫したくなったのは媚薬だったな。
知らずに飲まされてその日は快楽塗れの地獄を味わった。
しばらく口も利かなかった(というより、そのときのあられもない自分の言動や上嗣さんとの行為を思い出して死にたいと思うほどの羞恥から口が利けなかった)のは当然だと思う。
……まぁそれを考えると今回はかわいいものか。
「でも店員さんも、まさかこれを人間に使うとは思いもしなかったでしょうね……」
私の手の上にある新品の首輪。
太い赤の革のベルトに金の金具。
刺繍されている私と上嗣さんのイニシャルも同じ金色をしている。
……なんか、首輪にしては豪華だな。
え、もとは犬猫使用のものだよね?
「さぁリンちゃん、着けてあげるねー」
「あー……遠慮、」
「しなくていいから」
どこか凄みのある笑顔で言葉を遮られた。
経験上知っている。
こういう上嗣さんに逆らったら後が怖い。
以前もこういうことがあり、逆らったら……ゴクリ。
思い出したくもない。