君が冷たい理由。【完】
それでも、私は怖くなかった。
それはきっと颯太くんがいたからだ。
颯太くんが守ってくれる。
そう思うだけで何もかもが頑張ることができた。
「楓、強くなったね」
衣装係に選ばれた凜が私を見ながらそう言う。
「え?」
凜が作ってくれた衣装を合わせながら返す。
「あんなに怖い怖いって弱虫だった楓が、
私と陸以外の人を信じれるようになった。」
「…うん」
「あいつに出会えてよかったね、楓」