君が冷たい理由。【完】
デートに誘われた後、私は鞄を取りに自分の教室へ戻った。
鞄を持って、颯太くんの横に並び歩く。
今でもずっと夢みたいだった。
自分の好きな人と気持ちが通じて、横にこうやって並んで歩けることが。
「なーにニヤニヤしてんの」
「えへへ。だってこうやって歩けるのが嬉しくて」
「は?」
「夢みたいだなぁって思って!」
私がそういうと、なにそれ…と言いながら顔を真っ赤に染めていく彼。
「じゃ、あれ…撮る?」