君が冷たい理由。【完】
颯太 Side
楓の父に会い、楓に何もかも目的を知られた俺はひとり屋上に向かった。
俺が楓に近づいた目的。
それはあいつの家族とあいつを苦しめることだった。
俺の家庭を、壊したあの男の家族を。
母が家を出てから親父は倒れ、ずっと入院をしていた。
立ち上がることさえ困難で、いつしか笑わなくなった。
そんな親父を見て思った。
どうして俺だけ親父だけ…
苦しまなきゃいけねぇんだと。
あの男が、いなければ、と。
そして記憶に残っていた“ハルナ”という名前をずっと探し続けてきた。
楓の父に会い、楓に何もかも目的を知られた俺はひとり屋上に向かった。
俺が楓に近づいた目的。
それはあいつの家族とあいつを苦しめることだった。
俺の家庭を、壊したあの男の家族を。
母が家を出てから親父は倒れ、ずっと入院をしていた。
立ち上がることさえ困難で、いつしか笑わなくなった。
そんな親父を見て思った。
どうして俺だけ親父だけ…
苦しまなきゃいけねぇんだと。
あの男が、いなければ、と。
そして記憶に残っていた“ハルナ”という名前をずっと探し続けてきた。