君が冷たい理由。【完】
そういいながらスラスラとしおりに書き足していく太陽君。
この1ヶ月、修学旅行のことなどがあったおかげで太陽君とは普通に話せるようになってきた。
私から話しかけることはまだ無理だけど。
でもこんなに陸以外の男の子と話しているのは初めてかもしれない。
「この1ヶ月、芹沢君全く入ってこなかったわね」
しおりを書きながら凜ちゃんが言う。
「あーあいつね。本当ごめんね」
「別にいいんだけどね。楽だし。」
「り、凛…」
そう、この1ヶ月、まだ私も凜も芹沢くんと話したことがないのだ。
陸はちょくちょく話しているみたいだけど。
「ははは。あいつ放課後は毎日バイトだからさ。中々、ね」