君が冷たい理由。【完】
「あんたが笑ってないと気狂うでしょ」
ベンチの近くにしゃがみこみ、頭を叩く。
「さっさと帰れよ、今俺は弱ってんだよ」
「知ってるよ。だから帰らないの」
は?といって私の顔を見てくる。
顔を真っ赤にして言う私を見て目を見開く。
「お前…、」
「さっさと元気になれ、ばか」
陸の顔から視線を外して言う。
「お前もばかだな。……ありがとうな」
そんな私に頭をぽんぽんとしてくれる陸。
ねえいつか、ずっと隠してたこの気持ちいつか伝える日が来るのかな。