君が冷たい理由。【完】
「よし、今日も楓ちゃんのお母さん遅いんだろ?飯食ってくか?」
「わーい!ナポリタンがいいっ」
「本当楓ちゃんはナポリタン好きだな」
「えへへ。マスターの作るナポリタンが1番好きだよ!」
「それはそれは嬉しいね。じゃあ作っておくから着替えておいで」
「はーい!」
返事して更衣室に入る。
「ナッポリタン~」
ふんふふーんと鼻歌と歌いながら着替える。
「…そういえばマスターどうしてあんなこと…」
私はふっと思い出し考え込んだ。
“セリザワソウタには気を付けろ”
それは一体どういう意味なんだろうか。
マスターは私に何を伝えたかったのだろうか。何を知っているんだろうか。
…まったくわからなかった。
「楓ちゃんできたぞ~」
マスターの声がして鞄を持って急いで戻った。
この時には何もわからなかった。
私とセリザワソウタくんとの関係なんて―――――。