君が冷たい理由。【完】
「明日は私がきっちりメイクしてあげるから!
楽しみにしてなさい!」
グッ!と親指を私に突きつける。
「よーし!明日の作戦考えて寝るぞ~」
凜は楽しそうに布団に入りぼそぼそと言っている。
「…凜」
「なあに」
「ありがとね。いつも」
凜とは反対側に向き、ボソっと告げる。
「…ばかね」
凜はそういうと私の頭をくしゃくしゃと撫でてくれた。
「…あーあ、あっちは長期戦か。」
ふっと凜が零したその言葉は私には届かなかった。