君が冷たい理由。【完】
「え、でも…」
「緊張するとかいってらんないの。いい?いつ誰に取られちゃうかわからないんだからね」
確かに凜の言うとおりだ。
颯太くんは凄くモテる。
好きな人がいてもおかしくはないし、彼女ができたっておかしくない。
初めての恋だからわからないことだらけだったけど
凜はやっぱり頼りになる。
「うん!頑張るっ」
「よし!その意気よっ。はい、完成!」
ゆっくりと目を開けるとそこには今までに
見たことのない顔が鏡に写しだされていた。
「え、これ私…?」
「そうよ!何言ってんの」
「す、すごいっ…」
メイクなんて初めてしたから凄く新鮮だった。
今まで見ていた景色が違うように見えた。