オバさん娘・三浦幸子の恋
 私が横から口出しした。

「私も恵美と…、同じ意見です」

 焼けた肉をトングで並べ直す秋山さん。

「だったら、俺の口から説明しなくても分かるよな?」
「正直、イヤ」と私。
「だからと言って、拒否出来ない」と恵美。

 うなずく秋山さん。

「約束事と言われちゃあ、イヤだと言えないから」
「安易に約束事をしたのが、良くなかったと思います」

 恵美の意見である。
 それは言えるかも。

「だろうね。今としては俺、すっげー悔やんでいる」と秋山さんは苦笑い。

 質問する私。

「幸子の方は、どうするのですか?」

 トングで網の肉を返しながら恵美が言った。
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