オバさん娘・三浦幸子の恋

　肉の脂が網の間から下へと落ち、ジューッと言う焼ける音と共に煙が立ち昇る。

　恵美はさえない表情で言う。

「幸子とはもう、終わりに決まっている。秋山さんと蓑口さんが恋人同士だって分かったから、幸子なりに考えて身を引くハズだよ」
「このまま幕引きってトコ？　私としては納得行かないわねぇ」
「正直、私も納得行かないけどね」
「秋山さんは、幸子の事どう思っているのですか？」
「もちろん、今でも愛しているよ。今こんな状態だけど、俺の気持ちは変わらないから」
「どんな事が有っても？」
「俺としてはね」

　思わずニヤッとする恵美。

「そう、こなくっちゃね」