オバさん娘・三浦幸子の恋
「暗いし陰気だし。傍にいるだけでも、こっちはイライラしちゃうからねー」

 蓑口さんは幸子の事を徹底的に非難し、悪口をも言いまくった。
 幸子の事をボロクソ言われて秋山さんは心穏やかではない。
 でもそれを敢えて感情には出さず、冷静な眼差しで蓑口さんを見るだけである。

 自分の事が見えていない蓑口さんだから、説教したって変わらないと思っているからだ。

「彼女もそれなりに頑張っているんだぜ。一方的な偏見的な目で見るのはやめたら?」
「偏見じゃない。事実を言っているだけ」
「俺には女の偏見でしか思えないけど?」
「馬鹿女の事はもうイイだろう?」
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