オバさん娘・三浦幸子の恋
 ストップ!

 姉は両手を出し、相手の話しを止めた。

 …え? 

 キョトンとした表情で姉を見つめる槇原さん。

「それ以上は言わない」
「言わないって何を?」
「ゴメンね。自分で自分を貶す言葉なんて、もう聞きたくないから」
「私はそんなつもりは」

 腕組みして姉は言う。

「言っているじゃーん。自分は何をやってもダメな女のコだとか、魅力も色気も無いとか…、そんなんばっかり。別に私は何聞かされても平気だけど、人に依っては不愉快な気分にさせられてしまうよ。下手したら、誰もアンタに寄って来なくなってしまうかもしれない。注意しなよ」
「分かっているけど…」

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