オバさん娘・三浦幸子の恋

「総務課の方で処理出来れば、そっちの方でやってくれ。難しい場合は私も協力するから」
「分かりました」

　宗盛課長は報告書を持参しているファイルに入れて自分のカバンに入れ込んだ。

「では私はこれで失礼します」

　蓑口さんは立ち上がり、芦刈専務や宗盛課長たちに頭を下げた。

「ああ、お疲れさん」と返事をした芦刈専務。

　部屋を出る間際の蓑口さんを呼び止めた。

「ハイ？」
「営業の秋山君に、礼を言っておくようにな」
「ハァ…、どう言う事でしょう？」
「ハァじゃない、分かっているだろう？」
「すみません。何の事だか…分からないんですけど」