オバさん娘・三浦幸子の恋
 その後、首藤さんは大事を取って救急車で病院へ搬送された。

 後日、私は入院している首藤さんのお見舞いに病院を訪れた。
 精密検査の結果、幸いにも打撲程度で骨には異常が無かったようだ。

 病室で首藤さんと初めて会話をした私。
 私は日頃の自分の事と首藤さんへの思いを全て話した。
 首藤さんは私の事を全て受け入れ、私を元気付けてくれた。

 クラスで人気が有ると思われる首藤さんだけど、心の底から友達を思える親しい人の付き合いは無い事を私は初めて知った。
 誰も本気で接してくれないから陰では寂しい思いをしていたと言う。

 首藤さんも私と同じような境遇の人だったのだ。

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