オバさん娘・三浦幸子の恋

　製品開発部で働く長谷川空美で、私たちと同じ年代の女性。
　ショートヘヤの髪型に、ちょっと小太り体格が特徴のタフな人である。
　製品開発部配属だから、あの簑口美登里の馬鹿グループのメンバーである。
　恵美が声をかける。

「馬鹿ってどう言う事？」

　長谷川さんは顔を合わせようとせず、テーブルに肩肘を付いてペットボトルを揺らし始めた。

「三浦幸子が秋山先輩と交際を始めた事が、そんなに嬉しい？」
「なーに今の質問は？」と逆質問した私。
「人の質問に答えなよ。嬉しいかって訊いているの」

　ちょっと、強引な質問かな？

「嬉しいに決まっているじゃなーい。それがどうしたの？」