心の傷と爪痕を辿って



「む〜〜〜…」

いつも通り前屈みになってキョロキョロする麗奈の…

三歩後ろをついて行く。


「はぁ…」

あたしは思わず溜息を付く。

「ちょっとあんた!
真面目に探しなさいよ!」

振り向かずに麗奈が叫ぶ。

…あたしに、だよね?

「へいへい。」

と、テキトーに答えておく。

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