午前一時の憂鬱
向き合うように体位を変えられ、瞳が合う
「好きだよ」
ポツリと、思い出したかのように呟き、
そのまま顔を近付けてくる
抵抗なんて、するはずもなく
私はそっと、瞼を落とした
ノイズをたてながら、何度も浅く重なる唇
音を立てる度、私が恥ずかしがるのもわかっていて、むしろそれが狙いなのだろう、意地悪な彼は焦らすように繰り返す
一度、目を開ければ。
明るい彼の髪が目に入る。
一瞬、心臓が冷たい音をたてた。
「リナ、いい?」
強請るときに、小首を傾げる
きっと、そうすれば私が断らないことを心得ているんだろう