自白……供述調書
カラーで撮られた写真には、数名の若い男女が写っていた。
「誰です?」
「真ん中のロン毛が川村大輔、隣の女性が、婚約者の波多野涼子です」
答えたのは杉並署の小野田だった。
「この二人が光が丘に?」
若林の質問に丹羽が答えた。
「婚約者の女性は関係ありませんが、その父親は関わりがあります。順を追って説明しますが、真ん中に写っている川村大輔が光が丘の事件の犯人である事は間違いありません。物的証拠としては、被害者、佐山芳子の爪の間から検出された皮膚片のDNAと、川村大輔とのDNAが合致しました。更に、本人の所持していた衣類、及び靴等から被害者の血液型と同じ血痕が確認されてます」
「ちょ、ちょっと待って下さい、どういう事なのか……いつの間にこの男を?」
「はい、その件は阿久根係長が説明を」
「うん。間中のDNA鑑定が出たはいいが、期待していた結果じゃなかった。余りにも間中に目を奪われ過ぎてしまったのではと考えたんだ。言っとくが、初めに目を付けた本間チャンを責めてる訳じゃない。あの時は誰もが奴を最重要容疑者と思っていたんだ。
私は、もう一度捜査資料を隈なく調べてみた。すると、ある偶然に気が付いた」
「偶然、ですか?」
「ああ。思い出してくれ。木山が自供したら、どういう訳か何が何でも木山を犯人にしなきゃみたいな不自然さがあったろ」
「杉並の面子が、ですよね?」
「面子じゃなかったんだ。写真の若い女性だが、波多野涼子……誰の娘だか判るか?
杉並署の署長の名前はさすがに知らないか」
「え!?この女性が杉並署の?」
「それでだ、この川村大輔……名字に聞き覚えはないか?」
「川村……まさか?そうなんですか!?」
「そう、警視副総監川村雄作の次男坊だ。もう一つ驚く事教えるが、波多野の娘が住んでいたマンションが、事件があったマンションだ。ちなみに部屋は402、真上になる」
若林と本間はただ驚愕するばかりだった。
「誰です?」
「真ん中のロン毛が川村大輔、隣の女性が、婚約者の波多野涼子です」
答えたのは杉並署の小野田だった。
「この二人が光が丘に?」
若林の質問に丹羽が答えた。
「婚約者の女性は関係ありませんが、その父親は関わりがあります。順を追って説明しますが、真ん中に写っている川村大輔が光が丘の事件の犯人である事は間違いありません。物的証拠としては、被害者、佐山芳子の爪の間から検出された皮膚片のDNAと、川村大輔とのDNAが合致しました。更に、本人の所持していた衣類、及び靴等から被害者の血液型と同じ血痕が確認されてます」
「ちょ、ちょっと待って下さい、どういう事なのか……いつの間にこの男を?」
「はい、その件は阿久根係長が説明を」
「うん。間中のDNA鑑定が出たはいいが、期待していた結果じゃなかった。余りにも間中に目を奪われ過ぎてしまったのではと考えたんだ。言っとくが、初めに目を付けた本間チャンを責めてる訳じゃない。あの時は誰もが奴を最重要容疑者と思っていたんだ。
私は、もう一度捜査資料を隈なく調べてみた。すると、ある偶然に気が付いた」
「偶然、ですか?」
「ああ。思い出してくれ。木山が自供したら、どういう訳か何が何でも木山を犯人にしなきゃみたいな不自然さがあったろ」
「杉並の面子が、ですよね?」
「面子じゃなかったんだ。写真の若い女性だが、波多野涼子……誰の娘だか判るか?
杉並署の署長の名前はさすがに知らないか」
「え!?この女性が杉並署の?」
「それでだ、この川村大輔……名字に聞き覚えはないか?」
「川村……まさか?そうなんですか!?」
「そう、警視副総監川村雄作の次男坊だ。もう一つ驚く事教えるが、波多野の娘が住んでいたマンションが、事件があったマンションだ。ちなみに部屋は402、真上になる」
若林と本間はただ驚愕するばかりだった。