喫茶人形 〜メイドの恋〜
★公園
乱暴に背中から廻されて
前のボタンを外そうとしていた
ヨルの腕が
私が叫んだことで
ビクリと止まったのがわかった ―――
…きっと驚いたのは、声にじゃなくて
私が、思いきり抵抗してるからだ…
今まで逆らったことなんかなかった
なにも考えずに
人形みたいにしていれば
――… その方が、楽だったから
体はまた
壁に押し付けられて
巻き付いた手に、口もふさがれる
「なぁ…ユキナ
おまえ、どうしちゃったんだよ…?!」
…息 できない
結局私は… 抵抗するのをやめた…