喫茶人形 〜メイドの恋〜



「リリスさま…
ありがと…うござ…ました…」


「馬鹿ね」


リリスさまは
そんな言葉をいいながらも
優しい微笑みで見つめてくれる


アサノさまは
私の肩を抱いてくれた




「…そうだ シャノン
ドレスの事なんだけど」


「あ…」



「やはり、直すのは難しそうなんだ
別の物になってしまうけど…
ユキナは…構わないか?」


「え… はい、もちろん…」


「では
この後にでも、一緒に見に行くか?
もしあれが気に入っていたなら
似た物を取り寄せてもいい」


「……」



似たもの…


それがきっと、一番いいよね

ナギさん達も
気にせずに済むかもしれない


でも、もっと気にするかな…

だってナギさんは食い入るように
ドレス、見てたって…―――




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